劇場公演５作品
三十年前、学生運動のさなかに逮捕された男と、彼の冤罪を晴らす支援グループの女。 二人は男が獄中にあるまま結婚し、十数年が過ぎた。晴れて釈放され、初めて一緒に暮らすようになったその日から物語は始まります。闘争や政治や思想や哲学が語られ、もう若くない男女が漂い、もがきながらお互いを捉えようとする様相を描いた作品。
『ブラインド・タッチ』
６／４（木）〜６（土）
作：坂手洋二 翻訳：木村典子 演出：キム・カンボ
■金洸甫（キム・カンボ）
演出家。釜山生まれ。1994年に劇団青羽を旗揚げし、代表・演出家として活動。96年『鐘閣の猫』で「今日の若い芸術家賞」受賞。『炎天の日差し』で98年韓国演劇協会選定・今年の演劇ベスト５新人演出賞、99年百想芸術大賞新人演出賞。『オイディプス—それは人間』00年韓国演劇協会選定ベスト５、『人類最初のキス』は01年韓国演劇評論家協会選定ベスト３に選ばれた。03年には東亜日報選定次世代演出家１位に選定された。
出演：ユン・ソジョン／イ・ナミ
企画：劇団サヌリム プロデュース：イム・ヨンウン
Photo/Lee Dohee
４（木）
19:00★
５（金）
14:00
19:00
６（土）
14:00
【開演時間】
★終演後アフタートークあり
80年代韓国の最も胸が痛い現代史を奇想天外な想像力でえぐる。光州民主化運動を小市民的見解で扱った作品。5.18抗争がちゃんぽん一杯のために起きたという飲食店従業員らのとんでもない誤解で始まる、笑っているけれど涙が出る高品格ブラックコメディ。
『ちゃんぽん』
６／１０（水）〜１３（土）
作：ユン・ジョンファン 翻訳：津川 泉 演出：森井 睦
■森井 睦（もりい・むつみ）
1963年ぶどうの会入団。解散後、演劇集団「変身」代々木小劇場の創立に参加、俳優として活躍した。宮本研・秋浜悟史の影響を受け、72年ころより精力的な活動を展開。81年にピープルシアター創立、現在まで劇作・演出を担当している。94年戯曲集『鳥は飛んでいるか』(テアトロ)出版。代表作に『二人の柳』『異人たちの辻』『プラットホーム・シリーズ』『猿の王国』『砂のクロニクル』他。
出演：二宮 聡／伊東知香／荒川智大(オスカープロ)／
久保寺淳子／中山一朗／川合敏之／川上直己／籠嶋徹也／仁尾岳士／野口仁志／栗原みぃか／鈴木絢子／福沢重文／向川圭介／高野憲太朗／武石あゆ実／朴根鐘(胡笛演奏)／
森井 睦 (他、JTBエンタティメント、はなこりあ一同)
ピープルシアター「一点の恥辱なきことを」2008年７月
10（水）
19:00★
【開演時間】
★終演後アフタートークあり
■坂手 洋二（さかて・ようじ）
劇団「燐光群」主宰。日本劇作家協会会長。岸田国士戯曲賞選考委員。
岡山県生まれ。岡山県立岡山芳泉高等学校、慶應義塾大学文学部国文学科卒。山崎哲の転位・21に参加の後、1983年、劇団「燐光群」を旗揚げ。1991年『ブレスレス』で岸田國士戯曲賞受賞。1999年『天皇と接吻』で読売演劇大賞、2003年『屋根裏』で読売文学賞、2005年『だるまさんがころんだ』で鶴屋南北戯曲賞、朝日舞台芸術賞受賞。
11（木）
19:00
12（金）
19:00
14:00
13（土）
14:00
■尹晶煥（ユン・ジョンファン）
劇団サン代表。ソウル芸術専門学校演劇科、東国大演劇学科演出専攻卒。韓国戯曲作家協会2005年新人文学賞受賞。98〜99年『ナンタ』演出。そのほか『ジャンプ』、ミュージカル作品などの脚色、演出多数。多様なジャンルを行き来しながら、優れた才能を見せ、大衆の目の高さを正確に読む能力もそなえた新世代演出家。描き出す素材はいつも大衆の人生と近く、日常的であるにもかかわらず、愉快で新しい視線、きめ細かな笑いの仕掛けに満ちている。
■裵三植（ペ・サムシク）
2001年「オランケの女“オンニョ”」でデビュー。「酒公行状」「熱河日記漫歩」など韓国の伝統的な話を素材にした優れた作品を発表し、韓国演劇界で最も注目される劇作家。大山文学賞、東亜演劇賞などを受賞。
迫害を逃れ２０数年間自宅の壁の中に隠れて生き延びた男と、彼を守り通した妻と娘の話。木山事務所プロデュース、福田善之作・演出、春風ひとみ主演の一人ミュージカル『壁の中の妖精』を元に、時と場所をスペイン内戦から激動の韓国に置き換え、ペ・サムシクが脚色した。キム・ソンニョが生命の尊さを歌い、一人で演じ切る家族の愛の物語。
『壁の中の妖精』
６／１６（火）〜１８（木）
原作：福田善之 脚色：ペ・サムシク 演出：ソン・ジンチェク
慶尚北道生まれ。67年劇団山河に入団。許圭（ホ・ギュ）演劇研究所講師。74年『ソウル・マルトゥギ』で演出デビュー。81年より、マダンノリの概念を樹立、毎年作品を制作している。82年文芸振興院海外研修者としてロンドンRSCで研修。86年、劇団美醜創立。88年ソウル・オリンピック文化芸術祝典漢江祭総監督。02年ワールドカップ開幕式総演出。
主な受賞歴に76年第12回韓国演劇映画芸術大賞新人賞、83年韓国演劇芸術賞、87・93年ソウル演劇祭演出賞、88・89・94年韓国百想芸術大賞演出賞。01年劇団昴と美醜の共同制作『火計り』、04年新国立劇場『The Other Side—線のむこう 側』など、日本での演出も多い。
出演：キム・ソンニョ 企画・プロデュース：劇団美醜(ミチュウ)
「壁の中の妖精」ソウル公演
16（火）
19:00★
17（水）
14:00
19:00
18（木）
14:00
【開演時間】
★終演後アフタートークあり
■李康白（イ・ガンベク）
全羅北道全州生まれ。ソウル芸術大学劇作科教授。71年東亜日報新春文芸に戯曲『五』が当選。代表作に『番人』『ネマ』『春の日』『鱈の頭』『寧越行日記』『真如極楽』『乾いて擦り減るまで』。受賞歴は、83年韓国戯曲文学賞、ソウル劇評家グループ賞、85年ベネズエラ第三世界戯曲特別賞、86年大韓民国文学賞、東亜演劇賞、92年百想芸術大賞戯曲賞、96年大山文学賞と第20回ソウル演劇祭戯曲賞など受賞多数。著書に『李康白戯曲選集』全７巻など。
七つの山に壁のように囲まれた小さな寒村。そこにかつて迫害されながら生き抜いた孤児の男女たちが成長した姿で集まってくる。 幼い日の彼らを護り、慈しみ育てた養母が、村の方針で消し去られようとしているからだ……。
回想と現実を織り交ぜて描く、移り行く時代と変わらぬ愛の叙事詩。
『七山里』
６／２１（日）〜２３（火）
作：イ・ガンベク 翻訳：秋山順子 演出：福田善之
■福田善之（ふくだよしゆき）
東京生まれ。劇作家・演出家。ミュージカル・歌舞伎など多彩な分野で活動。日本演出者協会前理事長。代表作に『真田風雲録』、『オッペケペ』、『袴垂れはどこだ』など多数。
主な受賞『壁の中の妖精』（紀伊國屋演劇賞・読売演劇賞優秀演出家賞・斉田喬戯曲賞ほか）、『私の下町-母の写真』（読売文学賞、芸術祭賞ほか）、他に紫綬褒章、シナリオ功労賞。
著書『真田風雲録』（ハヤカワ演劇文庫）他。
出演：青山眉子（俳優座）／天野眞由美（俳優座）／
遠藤剛（俳優座）／奥山浩（東演）／小田伸泰（俳優座）／
菊池章友（Ｐ−カンパニー）／腰越夏水（東演）／
竹内千恵（俳優座）／坪井木の実（俳優座）／
長浜奈津子（俳優座）／成田独歩（リミナルＴ＆Ｐ）／
南保大樹（東演）／能登剛（東演）／早野ゆかり（俳優座）／
馬渕真希（銅鑼）／若井なおみ（俳優座） ※５０音順
2008年４月上演「●風のあと」写真右より渡辺聡、森尾舞 撮影／蔵原輝人
４（木）
５（金）
14:00★
19:00
６（土）
14:00
【開演時間】
★終演後アフタートークあり
15:00
■曺廣華（チョ・ガンファ）
全羅南道和順生まれ。92年文化新報新春文芸戯曲部門に『梅雨』で当選し、劇作家として活動を開始。97年『男子衝動』以降、演出家としても活動。01年劇団ユーシアターで『生存都市』を共同制作。02年には韓日ワールドカップ開幕式演出助手。97年百想芸術大賞、東亜演劇賞演出賞、ソウル演劇祭戯曲賞。特に「性」の問題を取り上げ、386世代を代表する劇作家の一人である。『狂ったキッス』は芸術の殿堂が企画した〈同時代演劇シリーズ〉の一作品として1998年に韓国にて初演。
『狂ったキッス〜接触への熱望』
６／２６（金）〜２９（月）
作：チョ・ガンファ 翻訳：木村典子 演出：鐘下辰男
■鐘下辰男（かねした・たつお）
1987年、演劇企画集団THE・ガジラ創立。旗揚げ公演『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・京都』（大塚ジェルスホール）にて、ジェルスサーキットグランプリ受賞。その後、年に3本のペースで作品を発表している。人間の内面に鋭く切り込み、日本人を常に見据えた骨太な作品を創り続けている、硬派な劇作・演出家。近年、演劇企画集団ＴＨＥ・ガジラはもとより、多方面に仕事の幅を拡げながら、演劇界をリードする劇作・演出家として活躍中。
出演：宇井晴雄（フリー）／小高仁（フリー）／
前田一世（青年座映画放送）／秦由香里（演劇集団円）／
とみやまあゆみ（フリー）／中井奈々子（フリー）／
宮山知衣（テアトル・エコー）
「PW Prisone of War」撮影／青木司
26（金）
19:00★
【開演時間】
★終演後アフタートークあり
27（土）
19:00
28（日）
14:00
29（月）
14:00
五人の男女の愛情模様を通し、愛を希求しながらも自己破壊へと悲観的な最後に向かう五人の姿を通し、現代人の愛を描き、都市の孤独と空虚感の中に生きる人々の愛と情熱の有り様を描いた作品。
14:00
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